2008年01月19日
週刊「東洋経済」と日本経済新聞に書かれたことと載らなかったこと
ご無沙汰しております(不定期更新でごめんなさい)
2008年度あけましておめでとうございますというほどの時期でももうなくなってしまいましたが、2007年度は本当にクリニックの皆様のご支援有難うございました。
2007年1月から12月までの武蔵浦和メディカルセンターただともひろ胃腸科肛門科の、延べ利用人数は12787名、新たにご利用いただいた方(診察券を2007年度中に初めて発行した方)5263名と本当にびっくりするくらいたくさんの方に頼りにしていただき誠に有難うございました。
内視鏡検査は、ラクチン胃カメラである経鼻胃内視鏡は1371件、無痛大腸内視鏡検査は1546件、痔の日帰り手術も355件とさいたま市内といわず、全国規模でもクリニックとしてはトップレベルの件数を重大事故ゼロで施行することができました。
ラクチン胃カメラである経鼻胃内視鏡ですっと鼻から内視鏡を入れて食道から胃から十二指腸まですみずみまで10分程度で見てくるのは、初めての人には「今までと全く違う」本当に喜んでいただけて、こちらとしても本当に嬉しいです。また、軸保持短縮法による無痛の大腸検査は「ここは痛くないから」「口からやる胃カメラよりも楽」「知り合いから大腸内視鏡について聞いていたつらさとぜんぜん違う」といまでも連日のお褒めの言葉有難うございます。痔の日帰り手術も、仙骨麻酔(尾骨:お尻の出っ張ったところに注射を一本打つ)で手術時間は15分、麻酔が切れるまで休む時間を含めても程度4時間ほどで終わりますので、「10年間の悩みがこんなに簡単に解消するとは」と感謝していただきやりがいを感じて仕事をさせていただいております。
今年もスタッフ一同この実績に甘んじることなく、より一層の努力を続けていきますので、宜しくお願い申し上げます。
近況報告はさておき、
今回のブログの話題なんですけれど、昨年後半、私事ですが二つの有名メディアから取材を受けました。
それが週刊「東洋経済」と日本経済新聞なんですけれど、いや本当に週刊「東洋経済」さんは医療特集号の取材だけあって、僕ごとき(というと変?)のところに記者2名が1時間みっちりインタビューをしにこられましたし、日本経済新聞さんもインタビューシートに沿って1時間近く取材していかれました。
膨大な量の取材を行ったうえで、記事は作成されるんだなあ・・・と改めて実感する出来事でした。
記事には当然ながら、インタビュー内容の本当にごく一部しか紹介されていないのですけれど、このブログでは、記事やスペースの制限などと言うものはもちろん存在しませんので、
週刊「東洋経済」と日本経済新聞に書かれたことと載らなかったこと
と題して、最新の医療特集記事および医療事情の裏話を語ってみたいと思います。
2008年度あけましておめでとうございますというほどの時期でももうなくなってしまいましたが、2007年度は本当にクリニックの皆様のご支援有難うございました。
2007年1月から12月までの武蔵浦和メディカルセンターただともひろ胃腸科肛門科の、延べ利用人数は12787名、新たにご利用いただいた方(診察券を2007年度中に初めて発行した方)5263名と本当にびっくりするくらいたくさんの方に頼りにしていただき誠に有難うございました。
内視鏡検査は、ラクチン胃カメラである経鼻胃内視鏡は1371件、無痛大腸内視鏡検査は1546件、痔の日帰り手術も355件とさいたま市内といわず、全国規模でもクリニックとしてはトップレベルの件数を重大事故ゼロで施行することができました。
ラクチン胃カメラである経鼻胃内視鏡ですっと鼻から内視鏡を入れて食道から胃から十二指腸まですみずみまで10分程度で見てくるのは、初めての人には「今までと全く違う」本当に喜んでいただけて、こちらとしても本当に嬉しいです。また、軸保持短縮法による無痛の大腸検査は「ここは痛くないから」「口からやる胃カメラよりも楽」「知り合いから大腸内視鏡について聞いていたつらさとぜんぜん違う」といまでも連日のお褒めの言葉有難うございます。痔の日帰り手術も、仙骨麻酔(尾骨:お尻の出っ張ったところに注射を一本打つ)で手術時間は15分、麻酔が切れるまで休む時間を含めても程度4時間ほどで終わりますので、「10年間の悩みがこんなに簡単に解消するとは」と感謝していただきやりがいを感じて仕事をさせていただいております。
今年もスタッフ一同この実績に甘んじることなく、より一層の努力を続けていきますので、宜しくお願い申し上げます。
近況報告はさておき、
今回のブログの話題なんですけれど、昨年後半、私事ですが二つの有名メディアから取材を受けました。
それが週刊「東洋経済」と日本経済新聞なんですけれど、いや本当に週刊「東洋経済」さんは医療特集号の取材だけあって、僕ごとき(というと変?)のところに記者2名が1時間みっちりインタビューをしにこられましたし、日本経済新聞さんもインタビューシートに沿って1時間近く取材していかれました。
膨大な量の取材を行ったうえで、記事は作成されるんだなあ・・・と改めて実感する出来事でした。
記事には当然ながら、インタビュー内容の本当にごく一部しか紹介されていないのですけれど、このブログでは、記事やスペースの制限などと言うものはもちろん存在しませんので、
週刊「東洋経済」と日本経済新聞に書かれたことと載らなかったこと
と題して、最新の医療特集記事および医療事情の裏話を語ってみたいと思います。
まずは2007年11月3日の週刊東洋経済の「ニッポンの医者・病院・診療所」の特集記事からなんですけれど
週刊東洋経済の記事はこちらから
診療所開業ブームとと言うところから記事は始まります。
サブタイトルだけで大体の記事内容は分かるかと思いますので列挙すると
・こんなはずじゃなかった!!医療モール開業の秘事情
・入居はわずか一区画閑散とした待合室
・受付事務は全員素人、領収書めぐり苦情相次ぐ
・開業コンサルは玉石混合、薬局系は頼りになる?
・要注意の不動産系、だまされる医師が急増
・ネット上の募集広告はその多くが”釣り物件”
・正念場に来た業界、苦い過去の再来か
つまりは医療モール(メディカルモール:複数の診療所が一箇所に集まって開業するスタイル)についてブームで危険という警鐘を鳴らしている(と僕は思う)記事です。
確かにメディカルモールは、リースではなくサブリース形式が多いので(大家さん(または地主)へ直接開業医たちがクリニックの賃料を支払うわけではなく、大家さん(地主)から医療コンサル会社がいったん借りて、それを医療コンサル会社が医者に賃貸する)、ということは、契約をする間にいろいろな人たちが絡んでくるので、そこでいろいろトラブルが起きているようです。
・受付事務は全員素人、領収書めぐり苦情相次ぐ
については、例えば5名雇うとして、全員を医療事務経験者でそろえるのは難しいかもしれませんが、少なくとも2名は医療事務の経験者を入れると思うのですが(僕の感覚として)、医療業界を知らない人が計画を仕切ってしまうと、保険点数計算の複雑さや診療報酬請求のレセプトチェックにどれだけの知識が必要なのかわかっていない(おおむね電話帳二冊分くらいの分量の知識:診療報酬点数計算の手引き一冊分とそのほかに薬と検査の適応症例の知識や保険種類による請求方法の違いなど結構たくさんの処理がある)はずなので
電子カルテなので単なるパソコン操作だろう、全く初めての素人でも、パソコン操作方法の研修を1週間もやれば大丈夫と勘違いしていたのだろうなと(僕は)思う。
(実際に医療事務の仕事を素人でも簡単にできる、単なるパソコン操作と思っている人たちは結構多い)
受付事務を全員素人(未経験者)でそろえても何とも思わないような感覚で
「医療モールはビジネスチャンス」といって参入する企業やコンサルタント会社が多数ある以上は、
・開業コンサルは玉石混合、薬局系は頼りになる?
・要注意の不動産系、だまされる医師が急増
・ネット上の募集広告はその多くが”釣り物件”
というような事態が起こってきます
この開業コンサルタントについてなんですけれど、難しい事を抜きにして
玉石混合と言うよりは、コンサルタントさんたちは、実際にクリニックを経営した事が全く無い人たちなのですから、経営のアドバイスを求めるのはそもそも間違っています。(と個人的に僕は思う。)
不動産系のコンサルタントさんには、物件の情報や建築のルールや設計手順を教えてもらえばよいし、医療卸系のコンサルタントさんには、製薬会社さんの担当者達とのやり取りのとりまとめや事務手続きなどの処理などを助けてもらえばよいし、薬局系のコンサルタントさんには地域に根ざした営業をしているので、近隣の医療事情などを聞いてみるなど、各コンサルタントの得意な分野を助けてもらうという付き合い方が良いのではと思う。
しかしながら、僕は職業柄いろいろなコンサルさん達を知っていますし、それなりの人数の開業をしようと思っている先生方からの相談を受けたりして実感して思うのは
間違いなく開業コンサルタントのなかには、開業意欲に燃える医師達から150−300万程度の開業コンサル料金を巻き上げる(そしてひどい場合には開業後も自分達のアドバイスが間違っていたことは棚に上げて、延々と追加のコンサルタント料を請求する)、または開業の際に発生する数千万単位の契約のコミッションをせしめることだけに血道をあげている方達が存在します。
週刊東洋経済さんの記事はそのような実態を、具体例を挙げて紹介しているとも読み取れます。
あ、僕自身も、開業直前に東証一部上場企業である某医療卸会社の担当者に
「先生の今回契約しようと思っている機材の購入(数千万単位のもの)をうちの会社を通して購入してください!!うちは大企業なので先生が個人で買うよりもうちの会社を通して買ったほうが安く買えますよ!!!!」
とえらい粘られて困ったことがありました(僕が開業前のすごく忙しい時期なのを知っていたはずなのにいったい彼らは何を考えていたのだろうかいまだに不思議)
あ、大企業だからと言う文句にだまされないでくださいね。その会社を通して買うと、上場企業として株主の利益のために商売をやっている以上、ただでやってくれるわけでは決してありません。もちろん、その某東証一部上場企業へのコミッションが上乗せされて、その分(僕の場合は50−100万くらい?)支払い金額は高くなります・・・
まあ、僕の地方の担当者がたまたまそういう性格の人だっただけである可能性も否定はできませんが、それでも支店長が同席(10分程度顔を出しただけですが)していたわけだから、会社ぐるみでそういう体質である可能性が高い(と、これもあくまで僕個人的な意見ですが)思う、合併吸収を繰り返して拡大してきた会社の宿命なのかもしれません
今は(というかそれ以降)全く取引のない会社なので実際どうなのかは確かめようはないのですけれど・・・
話はそれてしまいましたが
・ネット上の募集広告はその多くが”釣り物件”
なんかはその極めつけの実例ですよね・・・
そして、記事はそのまま医療モールブームが過ぎ去って空きテナントだらけのビルになってしまうのではという危険性を指摘して終了します・・・
いや、べつに東洋経済さんの記事が悪いわけではありません、本当にじっくり取材していますし、記事内容に間違っている(と僕が思う)部分は全くありません
それでも、
メディカルモールと言うものは、
現在の医療制度においては
医師側にとっても各科目がそろっているため、自分の専門性に専念して高度な医療を提供できるし、スケールメリットで同じコストでより多くのメリットを患者さん側に提供できます
(僕のところのように、他の医療機関と同じ値段で(保険点数内で)、高レベルアセサイド消毒や感染予防のために高額な使い捨て処置器具を全例に使用できるのも、多くの方に利用していただいているからこそ可能なことです。逆に言うと一日10件以下の件数しか行っていない施設では採算割れになるので実施不可能かと思う。)
利用者側にとっても、一箇所で総合病院のように多くの専門医の診察を受けることができますし、しかも、総合病院とは違い、専門医たちが各自独立採算で経営を行っているため、各専門医が自分達の評判に直結する以上は、本当に真剣に診療に取り組んでいます。
そういう意味で
メディカルモールは医師と利用者の双方にメリットのある優れた医療システムである!!!!!
と、声を大にして主張したいです!(マジで)
週刊東洋経済さんの記事は、悪質な医療コンサルタントの方たちに焦点を当てすぎているきらいがある感じがします。
(注:もちろん主張としては正しい主張なので、記事内容自体を批判しているわけではありません。本当にじっくりと取材されて記事を書いていると思います。)
さて、その約2ヵ月後に掲載された日本経済新聞さんの記事なんですけれど
日本経済新聞の記事はこちらから
当然、それまでのメディカルモールに関する記事(上述の週刊東洋経済さんの記事も含めて)を日本経済新聞の担当者さんは(僕とのインタビューの時点で)ほとんど読んでいらっしゃいました(さすが大新聞社です)
見出しを並べていくと
・診療所なぜ増える?
・激務の勤務医が独立
・高い年収も魅力に
・不動産会社が開業後押し
・医療モールで集客狙う
・マンションに併設
と言う感じになり、つまりは、メディカルモールにまつわるトラブルを紹介した記事でまとめた東洋経済さんの記事とは異なり
メディカルモール(医療モール)がなぜ増えてきているのか?
という世の中の流れを紹介している記事に仕上がっています。
・激務の勤務医が独立
なんですけれど、病院の院長はともかく、現場の中堅クラスの医師たちは(場合によっては教授や部長クラスでも)、おそらく多くの病院で、
「当直勤務(24時間連続勤務)あけの翌日も普通に勤務している」
と思います(僕も大半の病院でそうでした)
つまり32時間(当直明けも夕方5時で帰ることができるわけではないので、実際にはそれ以上)連続で勤務していることになるわけですね・・・
本当に医療事故が起こる原因となるので(間違いなく判断能力は低下します!)
危ないから止めたら良いのではと(僕個人的には)思いますが
これは国が法律で「連続○○時間以上の勤務は違法」と定めるよりは、
(抜け道が作られるだけなので)
病院の院長クラスの先生方のなかでだれかが、
「うちの病院は当直の翌日はきっちり休みにします。それが医療事故を防ぐためには(委員会を設けたり、報告書を作成したりするよりも)、最も効果的な手段なんです!!うちの病院はそういう方針なのです!!!」
と、宣言する人が出てきても良い感じがするのですが(そしてそのように人員配置を行う)
そういう意見はあまり聞きません・・・
えーと確かに、「ブラックジャックによろしく」の漫画ではないですけれど、僕自身10年前の研修医の頃は病院に週160時間くらい居た時期もありました
(つまり1週間に半日だけ病院の外に出ると言うこと)
もっとも、これが1週間だけならともかく、数ヶ月続いた時点でこれまでのキャリア全てをなげうって医師としての研修を辞めて逃げようとも思いましたけれど・・・
まあ、僕はそれでも良い指導者や同期の仲間に助けられてなんとか無事に研修を終えることができたわけすけれど
今の病院の院長クラスの先生がたは、そのような経験をほとんど全員してきているわけで、
「医師ならそれくらい働いて当たり前。逆にそれくらい一生懸命仕事に取り組まないと一人前にならない」
と、思い込んでいる節があるように思います。
(そのような趣旨のことを言われたことが何回かあります)
確かにそのような考え方も間違ってはいないと思うのですが、
昔と今は医療を取り巻く状況が変わってきている以上(求められる水準が昔より遥かに高まってきている)、
休息をきっちりとって勤務時間中は全力でベストを尽くす
と言う発想に変わっても良いと思う
医療を動かすのはそういう”理念”なんだと個人的には思っているのですけれどね・・・
あ、記事でも取り上げられている「新医師臨床研修制度」では、
研修医は9−17時の勤務が保証されているようですし
(残業などは指示されないらしい。つまり、僕が研修医だった頃のように週160時間病院にいるような(いなければならないような)状態には絶対にならないはず)
また、給与もきっちりと支給されているようですので、僕のように研修医の頃、三ヶ月家賃を滞納して保証人に連絡がいったりという事態は起きないかと思いますので、医療業界自体に改善の傾向はあるようです。
それでも、これで救われるのは研修医の身分の方達だけなので、中堅クラスの医師たちは逆にその分の仕事をカバーしなければなりません。
一人前の腕があるわけですから、こんな激務で疲弊するくらいならば、自分の好きな医療が実現できる開業を!という気持ちにもなると思います。
その気持ちはものすごく良く分かります。
(注:ちなみに、僕が開業をきめたのは「新医師臨床研修制度」導入前ですので、激務に追われてという理由ではなく、単純に自分の理想の医療を実現できるのが開業という手段だったというだけです。(念のため))
・高い年収も魅力に
ですが、医療法人の理事長の場合、たいがい医療法人の借金の連帯保証人にされていますし(僕も個人のみならず家族の連帯保証をつけさせられている)、リースや物品購入の取引にも個人、さらには家族まで連帯保証をつけさせられる場合が多いです(僕もそうです)
なので、実際の収入と言うよりは借金をカバーする意味合いを含んだ給料なので、収入を目的に開業するのであれば、それは間違っています。
お国の意見では、借金は借金で、収入とは相殺しないということのようなので、このような試算になっているのでしょう。
ただ、実際の収入を期待するのであれば、給与の高い病院への転職やフリーランスで働いたほうがリスクが少なくより多くの収入を得ることができると思います。
簡単に言うと開業医の収入は、
その収入からクリニックの借金の返済がまかなわれる
ので、実際の収入額は待遇の良い勤務医や、フリーランスの医師と大差ないと思います。(むしろ今は、中央値(メジアン)でいうと開業医が低いと思います)
(注:ある程度分かっている方は上述の議論がおかしいと思われると思うので、補足しておくと、医療法人の借金でも個人(とその家族)に連帯保証がかかっている以上、個人の借金と実質的に同じということです)
まあ、よく、家を「賃貸か?購入か?」と言う特集が組まれていますが
家を賃貸で使用しても、購入しても結局は(金銭的には)損得同じという議論に似ている気がします。
勤務医と開業医の収入の違いというよりは、医療にかかわるアプローチの違いだけであって、実質的には大きな差がないと思います。
・不動産会社が開業後押し
・医療モールで集客狙う
・マンションに併設
ですが
「医師の開業を商機と考える企業」さんが
医師から開業コンサル料や開業時の大きな契約のコミッションを収入源にしている場合は、週刊東洋経済さんの記事のように、医師に美味いことをいって開業だけさせて後は知らん振りと事態になりかねません
コンサルタントさんは「経営にうとい医師」とかいっていますが、そういうあなたが実際ににクリニックを経営したことが全くないでしょう?
と、僕は突っ込みたいですね・・・・
(注:もっとも、この記事に登場するコンサルタントさんは、開業希望医師に(他社と比較して大幅に高額な報酬に見合うかどうかと、細々とした部分はともかく)極端に間違った指導はしていないようです)
コンサルタントさんは、普通の開業希望の医師よりはもちろん経営にかかわる知識はお持ちなのでしょうか、それでも本当の経営上の問題は、実際に開業してクリニックを経営している医師たちに直接質問するのが一番正確な情報が得られると(僕は)思う。
不動産会社がマンションや建物の価値を高めるために、直接メディカルモールを誘致している場合には、クリニックに長く居てもらうことが目的ですので、開業時に高額なコミッションを要求したりすることはあまり無いようですし、(僕の場合は本当に事務手数料のみ)、賃料もリーズナブルに設定されているようです。
メディカルモールがうまく機能するためには、
「長くクリニックが続いていくにはどうしたらよいのか」
という農耕型の発想(じっくり種を植えて時間をかけて育てていくのこと)で物事を進めていくのが大事だと思います
狩猟型の発想の人たち(獲物を捕らえたら、つまり開業時のコンサル料やコミッションだけ頂いたら終わり)が大きな発言力を持って関わると、トラブルの種になるように僕個人的には思います
僕の場合は、再開発エリアですので、プロジェクトメンバーに本当にこの武蔵浦和の区画に開始から計算して何十年も関わっている方達が多く、もちろん地元の方々も多く、上述の農耕型の発想(この地域を長い目で見て良くしていくんだという発想)の方達が計画を仕切っていたことが、今現在快適に仕事をさせていただけている大きな要因のような気がします。
そして最後のほうに、恥ずかしながら私の発言も引用されていて
・医師は専門分野に集中できる
・同じコストでもコストスケールメリットでより多くのものが提供できる(医師と利用者お互いの利益)
・利用者も一箇所で病院のように複数の専門医の診察が受けられる
という
”メディカルモールという医療システムが医師と利用者双方にメリットのある優れたシステムである!!!”
というまとめになっています
僕の主張を紹介していただけて本当に有り難いのですけれど
それは本当に有り難いことなのでこういうことを僕がいうのもどうなのかと思うのですが、(じゃあ言うなって感じですが・・)
この2本の記事の取材を受けて感じたことは
記事と言うのは、膨大な量の取材の中から記者の方達が、その情報を取捨選択して記事にまとめ上げるわけですよね・・・・
なので、当然取材しても切り捨てられる部分が出てくるわけで、もっというならば、ある程度記者さんたちが「こういう記事にしよう」とか「ここが問題なのだろう?」という最初に思い込みがあると、取材した情報の中でその部分だけをひろって記事にしてしまうので、(ある意味)危険な面があります
以前、ある会合でフジテレビの報道2001黒岩祐治キャスターと高校(灘高校)の先輩というつながりで少しだけ(ほんの数分ですが)お話しさせていただく機会があったのですが、
やはり黒岩キャスターも、自分の思い込みで物事の一面だけを報道してしまう危険性を常に恐れながら(そうならないように)仕事をしているという趣旨のことをおっしゃっていたので、
報道をする仕事に関わっている方たちは、皆さん十分に認識していることだと思うので、あえて本職でない僕が言うのは失礼にあたるかもしれません・・・
でも、東洋経済さんの記事は、
医療モールの失敗例に焦点を当てすぎている感じがしますし、
日本経済新聞さんの記事も、
勤務医が激務・・・それで収入の多い開業医に移動
というよく言われている型に当てはめようというきらいがなくはないです
新医師臨床研修制度による激務であれば、制度が一巡する(新制度での研修医たちが中堅になる)あと数年で激務の状況は改善ないしは解消されるわけですし、
新規開業医に限って言えば、勤務医よりも収入はずっと少ないわけですから(少ないどころか、収入がゼロないしはマイナスの場合もある。僕も開業後1年間は収入ゼロでしたし、今年申告分でももちろん8桁には届きません。普通に勤務医をやっていたほうがはるかに多い収入を手にすることができます・・・あ、その分、自分の思う医療を存分にやれるという自由はあります)
本当に”激務”から”高収入”という流れで開業医師が増えているのかはもう少し突っ込んで検証して欲しかったと思います。
開業医になったら勤務医の頃には病院の事務方にまかせっきりであった仕事も、全て自分でやらねばならないわけなので、本当に開業医になったら激務から解放されるのでしょうかね・・・・むしろ勤務医以上にいろいろなことをやらなければなりません。(自分で全てを背負うプレッシャーは勤務医からは絶対に想像ができないほど大きいものですよ!!!マジで・・)
もっとも、それは自分の理想とする医療を実現するために直結する仕事で、結果も直接実感できるのでやりがいはありますけれど・・・
子供と過ごす時間が取れるようになったと紹介している開業医さんの例も、クリニックが住居と隣接していて職場が近くなったて、通勤時間が短くなったわけだから、単純にその分家族と過ごす時間が増えるという面もありますし・・・
いろいろとマニアックな部分に突っ込みを入れてしまいましたが、上述のお話は全てあくまで僕の個人的な意見でありまして、
記事としてまとめ上げる上では、各誌の記者さんとも本当に膨大な料の取材をして努力しているのは取材を受けて感じましたし、記事としてはもちろん文句のつけようがないものであることをお断りしておきます。
ということで(?)
長文のマニアックな話に今回も最後まで付き合っていただき有難うございました
医師としての診療技術などよりも、医療経営についての取材が増えてちょっとさびしい気もしますが、クリニックでは毎日最前線で頑張っておりますので、
どうぞ今年も何卒よろしくお願い申し上げます
週刊東洋経済の記事はこちらから
診療所開業ブームとと言うところから記事は始まります。
サブタイトルだけで大体の記事内容は分かるかと思いますので列挙すると
・こんなはずじゃなかった!!医療モール開業の秘事情
・入居はわずか一区画閑散とした待合室
・受付事務は全員素人、領収書めぐり苦情相次ぐ
・開業コンサルは玉石混合、薬局系は頼りになる?
・要注意の不動産系、だまされる医師が急増
・ネット上の募集広告はその多くが”釣り物件”
・正念場に来た業界、苦い過去の再来か
つまりは医療モール(メディカルモール:複数の診療所が一箇所に集まって開業するスタイル)についてブームで危険という警鐘を鳴らしている(と僕は思う)記事です。
確かにメディカルモールは、リースではなくサブリース形式が多いので(大家さん(または地主)へ直接開業医たちがクリニックの賃料を支払うわけではなく、大家さん(地主)から医療コンサル会社がいったん借りて、それを医療コンサル会社が医者に賃貸する)、ということは、契約をする間にいろいろな人たちが絡んでくるので、そこでいろいろトラブルが起きているようです。
・受付事務は全員素人、領収書めぐり苦情相次ぐ
については、例えば5名雇うとして、全員を医療事務経験者でそろえるのは難しいかもしれませんが、少なくとも2名は医療事務の経験者を入れると思うのですが(僕の感覚として)、医療業界を知らない人が計画を仕切ってしまうと、保険点数計算の複雑さや診療報酬請求のレセプトチェックにどれだけの知識が必要なのかわかっていない(おおむね電話帳二冊分くらいの分量の知識:診療報酬点数計算の手引き一冊分とそのほかに薬と検査の適応症例の知識や保険種類による請求方法の違いなど結構たくさんの処理がある)はずなので
電子カルテなので単なるパソコン操作だろう、全く初めての素人でも、パソコン操作方法の研修を1週間もやれば大丈夫と勘違いしていたのだろうなと(僕は)思う。
(実際に医療事務の仕事を素人でも簡単にできる、単なるパソコン操作と思っている人たちは結構多い)
受付事務を全員素人(未経験者)でそろえても何とも思わないような感覚で
「医療モールはビジネスチャンス」といって参入する企業やコンサルタント会社が多数ある以上は、
・開業コンサルは玉石混合、薬局系は頼りになる?
・要注意の不動産系、だまされる医師が急増
・ネット上の募集広告はその多くが”釣り物件”
というような事態が起こってきます
この開業コンサルタントについてなんですけれど、難しい事を抜きにして
玉石混合と言うよりは、コンサルタントさんたちは、実際にクリニックを経営した事が全く無い人たちなのですから、経営のアドバイスを求めるのはそもそも間違っています。(と個人的に僕は思う。)
不動産系のコンサルタントさんには、物件の情報や建築のルールや設計手順を教えてもらえばよいし、医療卸系のコンサルタントさんには、製薬会社さんの担当者達とのやり取りのとりまとめや事務手続きなどの処理などを助けてもらえばよいし、薬局系のコンサルタントさんには地域に根ざした営業をしているので、近隣の医療事情などを聞いてみるなど、各コンサルタントの得意な分野を助けてもらうという付き合い方が良いのではと思う。
しかしながら、僕は職業柄いろいろなコンサルさん達を知っていますし、それなりの人数の開業をしようと思っている先生方からの相談を受けたりして実感して思うのは
間違いなく開業コンサルタントのなかには、開業意欲に燃える医師達から150−300万程度の開業コンサル料金を巻き上げる(そしてひどい場合には開業後も自分達のアドバイスが間違っていたことは棚に上げて、延々と追加のコンサルタント料を請求する)、または開業の際に発生する数千万単位の契約のコミッションをせしめることだけに血道をあげている方達が存在します。
週刊東洋経済さんの記事はそのような実態を、具体例を挙げて紹介しているとも読み取れます。
あ、僕自身も、開業直前に東証一部上場企業である某医療卸会社の担当者に
「先生の今回契約しようと思っている機材の購入(数千万単位のもの)をうちの会社を通して購入してください!!うちは大企業なので先生が個人で買うよりもうちの会社を通して買ったほうが安く買えますよ!!!!」
とえらい粘られて困ったことがありました(僕が開業前のすごく忙しい時期なのを知っていたはずなのにいったい彼らは何を考えていたのだろうかいまだに不思議)
あ、大企業だからと言う文句にだまされないでくださいね。その会社を通して買うと、上場企業として株主の利益のために商売をやっている以上、ただでやってくれるわけでは決してありません。もちろん、その某東証一部上場企業へのコミッションが上乗せされて、その分(僕の場合は50−100万くらい?)支払い金額は高くなります・・・
まあ、僕の地方の担当者がたまたまそういう性格の人だっただけである可能性も否定はできませんが、それでも支店長が同席(10分程度顔を出しただけですが)していたわけだから、会社ぐるみでそういう体質である可能性が高い(と、これもあくまで僕個人的な意見ですが)思う、合併吸収を繰り返して拡大してきた会社の宿命なのかもしれません
今は(というかそれ以降)全く取引のない会社なので実際どうなのかは確かめようはないのですけれど・・・
話はそれてしまいましたが
・ネット上の募集広告はその多くが”釣り物件”
なんかはその極めつけの実例ですよね・・・
そして、記事はそのまま医療モールブームが過ぎ去って空きテナントだらけのビルになってしまうのではという危険性を指摘して終了します・・・
いや、べつに東洋経済さんの記事が悪いわけではありません、本当にじっくり取材していますし、記事内容に間違っている(と僕が思う)部分は全くありません
それでも、
メディカルモールと言うものは、
現在の医療制度においては
医師側にとっても各科目がそろっているため、自分の専門性に専念して高度な医療を提供できるし、スケールメリットで同じコストでより多くのメリットを患者さん側に提供できます
(僕のところのように、他の医療機関と同じ値段で(保険点数内で)、高レベルアセサイド消毒や感染予防のために高額な使い捨て処置器具を全例に使用できるのも、多くの方に利用していただいているからこそ可能なことです。逆に言うと一日10件以下の件数しか行っていない施設では採算割れになるので実施不可能かと思う。)
利用者側にとっても、一箇所で総合病院のように多くの専門医の診察を受けることができますし、しかも、総合病院とは違い、専門医たちが各自独立採算で経営を行っているため、各専門医が自分達の評判に直結する以上は、本当に真剣に診療に取り組んでいます。
そういう意味で
メディカルモールは医師と利用者の双方にメリットのある優れた医療システムである!!!!!
と、声を大にして主張したいです!(マジで)
週刊東洋経済さんの記事は、悪質な医療コンサルタントの方たちに焦点を当てすぎているきらいがある感じがします。
(注:もちろん主張としては正しい主張なので、記事内容自体を批判しているわけではありません。本当にじっくりと取材されて記事を書いていると思います。)
さて、その約2ヵ月後に掲載された日本経済新聞さんの記事なんですけれど
日本経済新聞の記事はこちらから
当然、それまでのメディカルモールに関する記事(上述の週刊東洋経済さんの記事も含めて)を日本経済新聞の担当者さんは(僕とのインタビューの時点で)ほとんど読んでいらっしゃいました(さすが大新聞社です)
見出しを並べていくと
・診療所なぜ増える?
・激務の勤務医が独立
・高い年収も魅力に
・不動産会社が開業後押し
・医療モールで集客狙う
・マンションに併設
と言う感じになり、つまりは、メディカルモールにまつわるトラブルを紹介した記事でまとめた東洋経済さんの記事とは異なり
メディカルモール(医療モール)がなぜ増えてきているのか?
という世の中の流れを紹介している記事に仕上がっています。
・激務の勤務医が独立
なんですけれど、病院の院長はともかく、現場の中堅クラスの医師たちは(場合によっては教授や部長クラスでも)、おそらく多くの病院で、
「当直勤務(24時間連続勤務)あけの翌日も普通に勤務している」
と思います(僕も大半の病院でそうでした)
つまり32時間(当直明けも夕方5時で帰ることができるわけではないので、実際にはそれ以上)連続で勤務していることになるわけですね・・・
本当に医療事故が起こる原因となるので(間違いなく判断能力は低下します!)
危ないから止めたら良いのではと(僕個人的には)思いますが
これは国が法律で「連続○○時間以上の勤務は違法」と定めるよりは、
(抜け道が作られるだけなので)
病院の院長クラスの先生方のなかでだれかが、
「うちの病院は当直の翌日はきっちり休みにします。それが医療事故を防ぐためには(委員会を設けたり、報告書を作成したりするよりも)、最も効果的な手段なんです!!うちの病院はそういう方針なのです!!!」
と、宣言する人が出てきても良い感じがするのですが(そしてそのように人員配置を行う)
そういう意見はあまり聞きません・・・
えーと確かに、「ブラックジャックによろしく」の漫画ではないですけれど、僕自身10年前の研修医の頃は病院に週160時間くらい居た時期もありました
(つまり1週間に半日だけ病院の外に出ると言うこと)
もっとも、これが1週間だけならともかく、数ヶ月続いた時点でこれまでのキャリア全てをなげうって医師としての研修を辞めて逃げようとも思いましたけれど・・・
まあ、僕はそれでも良い指導者や同期の仲間に助けられてなんとか無事に研修を終えることができたわけすけれど
今の病院の院長クラスの先生がたは、そのような経験をほとんど全員してきているわけで、
「医師ならそれくらい働いて当たり前。逆にそれくらい一生懸命仕事に取り組まないと一人前にならない」
と、思い込んでいる節があるように思います。
(そのような趣旨のことを言われたことが何回かあります)
確かにそのような考え方も間違ってはいないと思うのですが、
昔と今は医療を取り巻く状況が変わってきている以上(求められる水準が昔より遥かに高まってきている)、
休息をきっちりとって勤務時間中は全力でベストを尽くす
と言う発想に変わっても良いと思う
医療を動かすのはそういう”理念”なんだと個人的には思っているのですけれどね・・・
あ、記事でも取り上げられている「新医師臨床研修制度」では、
研修医は9−17時の勤務が保証されているようですし
(残業などは指示されないらしい。つまり、僕が研修医だった頃のように週160時間病院にいるような(いなければならないような)状態には絶対にならないはず)
また、給与もきっちりと支給されているようですので、僕のように研修医の頃、三ヶ月家賃を滞納して保証人に連絡がいったりという事態は起きないかと思いますので、医療業界自体に改善の傾向はあるようです。
それでも、これで救われるのは研修医の身分の方達だけなので、中堅クラスの医師たちは逆にその分の仕事をカバーしなければなりません。
一人前の腕があるわけですから、こんな激務で疲弊するくらいならば、自分の好きな医療が実現できる開業を!という気持ちにもなると思います。
その気持ちはものすごく良く分かります。
(注:ちなみに、僕が開業をきめたのは「新医師臨床研修制度」導入前ですので、激務に追われてという理由ではなく、単純に自分の理想の医療を実現できるのが開業という手段だったというだけです。(念のため))
・高い年収も魅力に
ですが、医療法人の理事長の場合、たいがい医療法人の借金の連帯保証人にされていますし(僕も個人のみならず家族の連帯保証をつけさせられている)、リースや物品購入の取引にも個人、さらには家族まで連帯保証をつけさせられる場合が多いです(僕もそうです)
なので、実際の収入と言うよりは借金をカバーする意味合いを含んだ給料なので、収入を目的に開業するのであれば、それは間違っています。
お国の意見では、借金は借金で、収入とは相殺しないということのようなので、このような試算になっているのでしょう。
ただ、実際の収入を期待するのであれば、給与の高い病院への転職やフリーランスで働いたほうがリスクが少なくより多くの収入を得ることができると思います。
簡単に言うと開業医の収入は、
その収入からクリニックの借金の返済がまかなわれる
ので、実際の収入額は待遇の良い勤務医や、フリーランスの医師と大差ないと思います。(むしろ今は、中央値(メジアン)でいうと開業医が低いと思います)
(注:ある程度分かっている方は上述の議論がおかしいと思われると思うので、補足しておくと、医療法人の借金でも個人(とその家族)に連帯保証がかかっている以上、個人の借金と実質的に同じということです)
まあ、よく、家を「賃貸か?購入か?」と言う特集が組まれていますが
家を賃貸で使用しても、購入しても結局は(金銭的には)損得同じという議論に似ている気がします。
勤務医と開業医の収入の違いというよりは、医療にかかわるアプローチの違いだけであって、実質的には大きな差がないと思います。
・不動産会社が開業後押し
・医療モールで集客狙う
・マンションに併設
ですが
「医師の開業を商機と考える企業」さんが
医師から開業コンサル料や開業時の大きな契約のコミッションを収入源にしている場合は、週刊東洋経済さんの記事のように、医師に美味いことをいって開業だけさせて後は知らん振りと事態になりかねません
コンサルタントさんは「経営にうとい医師」とかいっていますが、そういうあなたが実際ににクリニックを経営したことが全くないでしょう?
と、僕は突っ込みたいですね・・・・
(注:もっとも、この記事に登場するコンサルタントさんは、開業希望医師に(他社と比較して大幅に高額な報酬に見合うかどうかと、細々とした部分はともかく)極端に間違った指導はしていないようです)
コンサルタントさんは、普通の開業希望の医師よりはもちろん経営にかかわる知識はお持ちなのでしょうか、それでも本当の経営上の問題は、実際に開業してクリニックを経営している医師たちに直接質問するのが一番正確な情報が得られると(僕は)思う。
不動産会社がマンションや建物の価値を高めるために、直接メディカルモールを誘致している場合には、クリニックに長く居てもらうことが目的ですので、開業時に高額なコミッションを要求したりすることはあまり無いようですし、(僕の場合は本当に事務手数料のみ)、賃料もリーズナブルに設定されているようです。
メディカルモールがうまく機能するためには、
「長くクリニックが続いていくにはどうしたらよいのか」
という農耕型の発想(じっくり種を植えて時間をかけて育てていくのこと)で物事を進めていくのが大事だと思います
狩猟型の発想の人たち(獲物を捕らえたら、つまり開業時のコンサル料やコミッションだけ頂いたら終わり)が大きな発言力を持って関わると、トラブルの種になるように僕個人的には思います
僕の場合は、再開発エリアですので、プロジェクトメンバーに本当にこの武蔵浦和の区画に開始から計算して何十年も関わっている方達が多く、もちろん地元の方々も多く、上述の農耕型の発想(この地域を長い目で見て良くしていくんだという発想)の方達が計画を仕切っていたことが、今現在快適に仕事をさせていただけている大きな要因のような気がします。
そして最後のほうに、恥ずかしながら私の発言も引用されていて
・医師は専門分野に集中できる
・同じコストでもコストスケールメリットでより多くのものが提供できる(医師と利用者お互いの利益)
・利用者も一箇所で病院のように複数の専門医の診察が受けられる
という
”メディカルモールという医療システムが医師と利用者双方にメリットのある優れたシステムである!!!”
というまとめになっています
僕の主張を紹介していただけて本当に有り難いのですけれど
それは本当に有り難いことなのでこういうことを僕がいうのもどうなのかと思うのですが、(じゃあ言うなって感じですが・・)
この2本の記事の取材を受けて感じたことは
記事と言うのは、膨大な量の取材の中から記者の方達が、その情報を取捨選択して記事にまとめ上げるわけですよね・・・・
なので、当然取材しても切り捨てられる部分が出てくるわけで、もっというならば、ある程度記者さんたちが「こういう記事にしよう」とか「ここが問題なのだろう?」という最初に思い込みがあると、取材した情報の中でその部分だけをひろって記事にしてしまうので、(ある意味)危険な面があります
以前、ある会合でフジテレビの報道2001黒岩祐治キャスターと高校(灘高校)の先輩というつながりで少しだけ(ほんの数分ですが)お話しさせていただく機会があったのですが、
やはり黒岩キャスターも、自分の思い込みで物事の一面だけを報道してしまう危険性を常に恐れながら(そうならないように)仕事をしているという趣旨のことをおっしゃっていたので、
報道をする仕事に関わっている方たちは、皆さん十分に認識していることだと思うので、あえて本職でない僕が言うのは失礼にあたるかもしれません・・・
でも、東洋経済さんの記事は、
医療モールの失敗例に焦点を当てすぎている感じがしますし、
日本経済新聞さんの記事も、
勤務医が激務・・・それで収入の多い開業医に移動
というよく言われている型に当てはめようというきらいがなくはないです
新医師臨床研修制度による激務であれば、制度が一巡する(新制度での研修医たちが中堅になる)あと数年で激務の状況は改善ないしは解消されるわけですし、
新規開業医に限って言えば、勤務医よりも収入はずっと少ないわけですから(少ないどころか、収入がゼロないしはマイナスの場合もある。僕も開業後1年間は収入ゼロでしたし、今年申告分でももちろん8桁には届きません。普通に勤務医をやっていたほうがはるかに多い収入を手にすることができます・・・あ、その分、自分の思う医療を存分にやれるという自由はあります)
本当に”激務”から”高収入”という流れで開業医師が増えているのかはもう少し突っ込んで検証して欲しかったと思います。
開業医になったら勤務医の頃には病院の事務方にまかせっきりであった仕事も、全て自分でやらねばならないわけなので、本当に開業医になったら激務から解放されるのでしょうかね・・・・むしろ勤務医以上にいろいろなことをやらなければなりません。(自分で全てを背負うプレッシャーは勤務医からは絶対に想像ができないほど大きいものですよ!!!マジで・・)
もっとも、それは自分の理想とする医療を実現するために直結する仕事で、結果も直接実感できるのでやりがいはありますけれど・・・
子供と過ごす時間が取れるようになったと紹介している開業医さんの例も、クリニックが住居と隣接していて職場が近くなったて、通勤時間が短くなったわけだから、単純にその分家族と過ごす時間が増えるという面もありますし・・・
いろいろとマニアックな部分に突っ込みを入れてしまいましたが、上述のお話は全てあくまで僕の個人的な意見でありまして、
記事としてまとめ上げる上では、各誌の記者さんとも本当に膨大な料の取材をして努力しているのは取材を受けて感じましたし、記事としてはもちろん文句のつけようがないものであることをお断りしておきます。
ということで(?)
長文のマニアックな話に今回も最後まで付き合っていただき有難うございました
医師としての診療技術などよりも、医療経営についての取材が増えてちょっとさびしい気もしますが、クリニックでは毎日最前線で頑張っておりますので、
どうぞ今年も何卒よろしくお願い申し上げます
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1. クリニックって [ 偶然突然 大腸内視鏡看護師になったnonko ] 2008年02月14日 01:56
いまはできないけれど、これこれのとき、
やろうーーーーっと、改善項目は、
Pooh&nonkoには、4年前から
話し合っておりました。
それまでは、ぎりぎりの人数で(増員しない)やるから、
・・・と、
だから、だれかが休めば、
そこにはいったり、
あたし!レセコン...



